「バースデーケーキ? 一人暮らしなのにぃ? さっみしいねえ」
「う る さ い」
「そんなカリカリすんなよ、ちょっとしたマジックみせてやるよ」
「マジック?」
「ケーキに突っ立ってるロウソク――何本立ってるかはあえて数えない――、よっくみてろよ」
「うん」
「あんまり顔近づけてると、危険かもしれないぜ?」
「へ?」
「1……2…3、」
ぼむ、と昔きいたことがあるような音とともに、ケーキにさしてあったロウソクが、全て、点火されていた。
「……すっご~い!!」
「はいはい、Happy birthday to you.」
緑と白の不思議な妖精さんは、ケーキを半分ばかり食べ、役目は済んだとばかりに帰ってしまいました。
スポンジケーキに、生クリームといちごでデコレーションされたごく普通のバースデーケーキについていた、妖精さん。いちごをくれたのは、予定調和だったの? それともアドリブだったの?
「ぁん? なんだよ。……はいはい、あ~ん」
「!? べ、別にそういうことを催促しているわけではな」
「あ~ん」
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